お宮参りのお金は誰が払う?予算や費用の内訳、マナーを詳しく解説

お宮参りの祝い着とよだれかけと帽子を着せてもらった赤ちゃん

お宮参りとは、氏神様に赤ちゃんの誕生を報告し、健やかな成長を祈る行事です。赤ちゃんにとって、生まれて初めて迎える大きな行事といえるので、滞りなく行いたいと思われるパパやママも多いのではないでしょうか。

しかし、気になるのはお金のこと。

そこで今回は、お宮参りの予算やのし袋の書き方、費用は誰が出すのかなどをわかりやすく解説します。

お宮参りとは?

お宮参りとは、生後1カ月程度の赤ちゃんを連れて氏神様にお参りする行事です。地域によっても異なりますが、一般的には、パパ・ママ・赤ちゃん・パパ側の祖父母・ママ側の祖父母と一緒に参拝します。ただし近頃は、出産を終えたばかりのママや産まれたばかりの赤ちゃんの負担を考慮し、産後1~3カ月を目安にお宮参りをする家族も増えているようです。

お宮参りをしたら、ママや赤ちゃんに無理のない程度で食事会や写真撮影をする家族も少なくありません。親戚が遠方に住んでいる場合は、お宮参りで赤ちゃんのお披露目をするケースもあるようです。お宮参りに決められたルールはないため、地域や家庭によってその形式は異なります。

お宮参りの費用の相場はいくら?

電卓を操作している様子

お宮参りの費用相場は、初穂料・玉串料、衣装代、会食代、写真撮影代などを合わせた金額です。お宮参りのスタイルは、それぞれの家族によって違うため、何をどこまでするかによって予算も変わります。仮に、ご祈祷と衣装のレンタル、会食、写真撮影全てを行う場合は、4万円~13万円くらい必要です。さらに、遠方からお宮参りに出席する場合は、交通費や宿泊費もかかります。

お宮参りにかかる費用の内訳

  • 初穂料・玉串料
  • 衣装代(レンタル代)
  • 会食代
  • 写真撮影代
  • その他(交通費や宿泊費など)

※さくっと相場を知りたい方は【お宮参り費用相場まとめ】をご覧ください

それぞれの費用の相場については、以下で詳しく解説しますね。

費用① 初穂料・玉串料

初穂料ののし袋

初穂料・玉串料とは、ご祈祷してもらうときに、感謝の気持ちを込めて神様にお供えするお金のことです。初穂料と玉串料は基本的には同じシーンで使用するものですが、初穂料は慶事でしか使えません。一方、玉串料は慶事だけでなく神道の葬儀でも使用できるという違いがあります。

お宮参りの初穂料・玉串料の相場は5千円~1万円ですが、神社によって金額が異なるため注意が必要です。なかには、初穂料・玉串料の金額を「お気持ちで」とうたっている神社もあるので、いくら包むべきか迷われる人もいるでしょう。そのため、初穂料・玉串料の金額に迷った場合は、前もって電話等で神社に問い合わせておくと安心です。

のし袋の書き方

初穂料・玉串料は、のし袋に包んで渡すのがマナーです。赤ちゃんが産まれてから行うお宮参りは、何度あっても喜ばしいことなので、お宮参りののし袋は紅白の蝶結びの水引がついているタイプを使います。

のし袋の表側には、「御初穂料」や「御玉串料」または「御礼」。
水引の下側には、上側に書いた文字よりやや小さめに赤ちゃんの名前を書きます。
そして、のし袋裏側の左下には包んだ金額と住所を書きましょう。

なお、のし袋の表書きを書くときは、毛筆もしくは筆ペンを使うのがマナーです。

初穂料の包み方や渡すときのマナー

初穂料を包むときは、のし袋の表面を上にした状態で、お札を表向きにして入れます。お金を入れたときに、お札の肖像が最後にくるようなイメージです。

お金を入れたのし袋は、さらに「袱紗(ふくさ)」という布の入れ物に入れて渡します。ただし、袱紗は色によって用途が異なるため、使用する際は注意が必要です。

  • 慶事のとき
    • 紫・赤・黄色・ピンク・薄紫などの暖色系
  • 弔事のとき
    • 紫・緑・灰色・紺などの寒色系

基本的には、慶事は暖色系、弔事は寒色系の袱紗を使用します。お宮参りは慶事にあたるので、赤や黄色、ピンクや薄紫といった明るい色の袱紗を使いましょう。なお、紫は慶事でも弔事でも使用できるカラーです。袱紗の色に迷ったときは、紫をおすすめします。

費用② 着物(祝い着)

祝い着を着た赤ちゃんと、着物を着た母と祖母

お宮参りの際、赤ちゃんは着物(祝い着)を着用するのが一般的です。地域によっては、「産着」・「祝着(のしめ)」ともいいます。祝い着にはさまざまな模様がありますが、男の子には熨斗目模様(のしめもよう)に、龍や兜が描かれた勇ましい柄が人気です。一方、女の子には華やかでかわいい花や手毬、蝶などの柄が好まれています。

とはいえ、着用といっても実際に赤ちゃんが着るのではありません。正確には、赤ちゃんを抱っこする人が着物を首から掛け、赤ちゃんにまとわせるイメージです。お宮参りでは誰が赤ちゃんを抱っこするか、誰が祝い着を着用するかで揉めるケースもあります。順番で抱っこしたり、代わるがわる写真を撮ったりする配慮が必要です。

祝い着の相場とは?

お宮参りの着物は、レンタルが主流となっています。着物によって金額は異なりますが、5千円〜3万円が相場です。ただし、この金額はレンタルの場合。祝い着を購入するとなると、5万円〜数十万円くらいかかります。

家族が着物をレンタルするときの相場は?

パパやママ、兄弟も着物を着用する場合は、家族の着物レンタル代が必要です。レンタル着物は、フルセットで6千円〜2万円くらいが相場ですが、選ぶ着物によって追加料金がかかります。たとえば、有名デザイナーがデザインした着物や、新作の着物は追加料金が発生しやすいため確認しましょう。

費用③ お宮参り後の食事会

お宮参りの食事会

お宮参りの際、食事会をする場合は、食事代を用意しなくてはなりません。高級料亭で行う家族や自宅に戻って食事をする家族など、食事会のスタイルは家族によってさまざまです。いつ、どこで行うかによって食事会の金額は異なりますが、一人3~5千円くらいはかかるでしょう。

費用④ 写真撮影

赤ちゃんとその姉と両親で撮影したお宮参りの家族写真

お宮参りの写真をプロに写真を撮ってもらいたいという、パパやママは多いのではないでしょうか。プロに写真を撮ってもらう方法には、「スタジオ撮影」と「出張撮影」とがあります。ここからは、両者の相場と特徴を解説します。

スタジオ撮影の相場と特徴

スタジオ撮影とは、スタジオに出向いて写真を撮る撮影スタイルです。基本的には屋内で撮影するので、天候に左右されることなく写真を撮れるメリットがあります。スタジオ撮影の場合、基本料金の中に撮影料と衣装レンタル代、ヘアメイク代、アルバム商品代が含まれているのが一般的です。そのため、選ぶアルバムの種類によって金額は変わりますが、3万〜12万円くらいが相場になります。

なお、撮影のときに着る衣装は無料で借りられますが、お参りのときの衣装代は有料のところも少なくありません。スタジオ撮影をする場合は、お参りのときに別途料金がかかるかどうかを確認しましょう。

出張撮影の相場と特徴

出張撮影とは、プロのカメラマンが撮影場所に出向いて写真を撮る撮影スタイルです。出張撮影には、スタジオよりも自然な表情が撮れたり、屋外ならではのロケーション撮影ができたりするメリットがあります。お参りと撮影が同日に行えるため、参加する家族が日にちを合わせやすいのも嬉しいポイントです。

出張撮影の基本料金には、撮影料と出張カメラマン指名料、出張料、写真のデータ代が含まれています。出張撮影の相場は、2〜3万円くらいです。出張撮影にはレンタル衣装やヘアメイクがないので、自分で手配しなくてはならないデメリットがあります。また、アルバムを作る場合は別途費用が必要です。

お宮参りの写真撮影はいくらかかるの?スタジオ・出張撮影それぞれの料金相場まとめ

【番外編】お宮参りの写真で「フォトブック」を作るのもおすすめ

フォトブックとは、写真データを使って作る写真集のようなもの
従来の「写真を差し込むタイプ」のアルバムと違い、写真の現像は不要で、スマホやPCを使って簡単に注文・受け取りできるのが特徴です。写真のレイアウト調整や文字入力も可能なので、お気に入りの写真でオリジナルのフォトブックを作ることができます。

フォトブックにはさまざまなタイプがあり、ページ数、紙の種類、製本の種類などによって価格が異なります。相場は数百円〜1万円くらいです。
お宮参りのように一生に一度の大切な写真をフォトブックにするなら、3千円〜1万円程度の丈夫で上質なタイプを選ぶのがおすすめです。破れにくく高級感があるので、長期間の保存やプレゼントにも最適でしょう。

お宮参りの写真を入れたフォトブックは、両親や親戚へのプレゼントにも喜ばれます。例えば、

  • お宮参りの出張撮影で撮った色とりどりの写真を使って、お宮参り当日の思い出が詰まったフォトブックに。
  • ハーフバースデーや誕生日の写真も一緒に入れて、お子さまの成長記録に。

のようにプレゼントする人もいるようです。アイデア次第でさまざまな作り方・使い方ができるのも、フォトブックの魅力といえるでしょう。

フォトブックを見る

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お宮参りのお金は誰が払う?

神社で両家の祖父母と両親で赤ちゃんのお宮参りをしている様子

4万円~13万円くらいの費用がかかるお宮参り。誰がその費用を払うのが一般的なのでしょうか。ここからは、お宮参りのお金を誰が出すのかについて解説します。

パパとママが払うのもあり

お宮参りのお金は、赤ちゃんのパパとママが払うのが一般的になりつつあります。お宮参りはもともと、赤ちゃんとパパ、パパ側の祖母の3人でお参りするものでした。昔は出産を「けがれ」と考えていたため、出産を終えたばかりのママは「忌み期間」にあたり、お宮参りに参加できなかったのです。そのため昔は、パパ側の祖父母が初穂料を払うのが一般的でした。

しかし現在は、お宮参りのお金は誰が用意してもよいとされています。ただし、お宮参りは地域性の高い行事であるため、誰が費用を払うのか心配な場合は、両親や親戚に確認すると安心でしょう。なお、お宮参り当日に誰が料金を払うかでもめないよう、事前に支払う人を決めておくことが大切です。

祖父母がお祝い金として払う場合も

お宮参りのお金をお祝いとして、祖父母が払ってくれるケースも珍しくありません。祖父母に払ってもらう場合は、両家に配慮して金額を決めることが大事です。たとえば、パパ側の祖父母がご祈祷や会食の費用を払う場合は、ママ側の祖父母が衣装レンタル代と写真撮影の費用を負担します。どちらか一方の負担が大きくならないよう調整することが大切です。

お宮参りのお祝い金、相場はいくら?のし袋やお返しはどうすればいい?

【お宮参り費用相場まとめ】赤ちゃんのお宮参りを素敵な思い出にしよう

お宮参りの費用の相場

①初穂料・玉串料 5千円〜1万円
②着物(レンタル) 赤ちゃん:5千円〜3万円
ご家族:6千円〜2万円
③お宮参り後の食事会 一人3~5千円
④写真撮影 スタジオ:3万〜12万円
出張撮影:2〜3万円
参考:フォトブック 薄いタイプ:数百円
上質なタイプ:3千円〜1万円
総額 ①+④ 2.5万円〜13万円
①+②+④ (祝い着のみ) 3万円〜13万円
(祝い着+1着) 4万円〜14万円
①+②+③+④ (7名参加) 5万円〜18万円
費用相場(目安) 4万円~13万円

赤ちゃんにとって初めての行事となるお宮参りは、滞りなく行いたいものです。そのためには、事前の準備が必要です。赤ちゃんが産まれたら、お宮参りにお金がいくらかかるのか、祝い着はどこで調達するか、写真撮影はどのようなスタイルで行うかを早めに検討しておきましょう。お宮参り当日が、素敵な1日になるよう願っています。

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