【助産師さんに聞いてみた】ニューボーンフォトの疑問を解決!

助産師村上先生がニューボーンフォトの疑問を解決

生まれたばかりの新生児期の赤ちゃんを撮影する「ニューボーンフォト」。ここ数年で撮影するママが増えてきました。しかし、中には「興味はあるけど撮影を迷っている」という方もいらっしゃるでしょう。特に、はじめてのことなら心配はつきないもの。「赤ちゃんへの負担が心配」「おくるみって苦しくないの?」「どうやったら撮影が上手くいくんだろう」と不安に思っていませんか?

そんな心配な気持ちを抱えているパパ・ママ必見!今回は助産師歴22年目の村上明美先生にお話を伺いました。

回答するのは、助産師・村上明美先生

ご自身もニューボーンフォトを撮影している村上先生がママの疑問に答えます。

村上明美先生

村上 明美

助産院POLEPOLE代表。聖マリアンナ医科大学看護専門学校を卒業し、正看護師免許を取得。その後、埼玉県立大学保健医療福祉学部看護学科へ3年次編入学し、助産師免許・保健師免許を取得。昭和大学横浜市北部病院に入職し、助産師としてキャリアをスタートする。ひとり目を出産するまでは、企業や病院で看護師・保健師としても研鑽を積む。
結婚・妊娠・出産と人生の節目を迎え、その時々で家族や職場の協力を得ながら総合病院・クリニックで常勤助産師として20年以上勤務。助産師22年目を迎え、【助産院 POLEPOLE】を開業。現在は、女性の生涯に渡るサポートを行うフォトグラファーとしても活動している。

赤ちゃんへの負担は大丈夫?

まずは、そもそもニューボーンフォトが赤ちゃんの負担にならないかどうかについて。赤ちゃんの姿勢や撮影時間の過ごし方について伺いました。

Q.ニューボーンフォトが赤ちゃんの負担にならないか不安です。

ニューボーンフォトは、お腹の中にいたときのポーズを再現しているので、心配しすぎなくて大丈夫ですよ。例えば、おくるみを巻いた時の姿勢は、赤ちゃんにとって生理的に自然な姿勢(子宮の中にいる時のポーズ)でもあります。実は、この丸まった姿勢は赤ちゃんにとって楽に呼吸できるポーズでもあるのです。

おくるみで丸くなっている姿勢は、赤ちゃんにとって苦しいということはないので安心してくださいね。

Q.1〜2時間の撮影は、赤ちゃんに負担にならないでしょうか?

ニューボーンフォトの撮影時間中(fotowaなら1枠1時間*)、ずっと撮影しっぱなしということはありません。撮影の途中で、授乳やおむつ替え休憩を挟んでも大丈夫。赤ちゃんとママのペースで撮影してもらうといいですよ。

*1枠1時間の中には、撮影の準備・片付けなども含みます。

Q.「おくるみ」をぐるぐる巻きにするイメージがあります。苦しくないのでしょうか?

おくるみは、赤ちゃんの関節の可動域に合わせて巻いていきます。お腹の中でも、赤ちゃんは自分の好きな姿勢があるんです。なので、それぞれの赤ちゃんに合わせて、手足の向きや組み方を変えて、赤ちゃんがしっくりくる姿勢で苦しくないように巻いています。
おくるみの巻き方も、しっかりと身体全体を包む巻き方や、ふんわり巻く巻き方、手や足を出す巻き方などいろいろあります。様々な巻き方があるので、フォトグラファーと相談してみてくださいね。

生まれて何日で撮影したらいい?

一体、生まれてからどれく​​らいで撮影した方がいいのでしょうか? 村上先生に適切な撮影時期を伺いました。

Q.赤ちゃんの大きさについて。わが子は撮影可能なのか不安です。

撮影のしやすさは、赤ちゃんの大きさではなく日齢で変わってきます。生後2〜3週間の間に撮影するのがおすすめですよ。3週間を超えてくると、だんだんと関節がしっかりしてきますし、成長してからだもふっくらしてきます。日齢が経てば経つほどおくるみを巻くのが難しくなってくるので、生まれたての様子を撮影するなら、生後2〜3週間がおすすめです。

生後1ヶ月を過ぎてしまった方は……

また、生後1ヶ月ほどでも撮影できるニューボーンフォトのジャンルもあります。おくるみや装飾を使わず、赤ちゃんのお世話をしている様子や家族と過ごす自然な様子を撮影する「ライフスタイルニューボーフォト」も検討してみてくださいね。

安全なポーズってどんなもの?

次に気になるのはポーズについて。村上先生のお考えを聞きました。

Q.ニューボーンフォトのポーズについて先生はどう思われますか?

生理的な姿勢で赤ちゃんを撮影しているポーズは、お腹の中にいた時の姿勢を再現しているので心配しすぎないで大丈夫です。赤ちゃんの生理的な姿勢を意識した上で、うつ伏せにしたりクッションなどで支えたりしているポーズは問題ありません。

ただ、頬杖をついているように見えるポーズは、合成していることをママやパパにも知っておいてほしいですね。撮影の際には、必ず大人が支えているポーズなんです。そういったポーズをプロのフォトグラファーが撮影するときは、ママやパパに撮影方法をご説明した上で、安全に配慮して撮影を行っています。ただし、心配な場合は他のポーズでの撮影をフォトグラファーにご相談くださいね。

Q.自分で調べて様々なポーズをセルフ撮影するのは危険ですか?

撮影の仕方をご自身で調べて、挑戦しようとするパパ・ママも見受けられます。ですが、うつ伏せや頬杖のポーズなど知識と技術が必要なものもニューボーンフォトには多いですし、より可愛く撮影できるコツもあります。どうしてもやりたいポーズがある場合は、自分で挑戦しないでプロのフォトグラファーにおまかせしてほしいなと思います。

ポージングに抵抗がある方は……

おくるみやポーズ、装飾することに抵抗がある方には「ライフスタイルニューボーフォト」がおすすめです。赤ちゃんのお世話をしている様子や、家族と過ごす日常を切り取る撮影ジャンルなので、ナチュラルでありのままを素敵に撮影できますよ。

撮影が上手くいくポイントは?

撮影を予約された方は、実際に上手くいくかどうか心配ですよね。授乳や撮影環境、寝かしつけについてポイントを伺いました。

Q.まだお世話も慣れていなくて、赤ちゃんの生活リズムを撮影に合わせられるか不安です。

ニューボーンフォトを撮影する生後2-3週間の時期は、お世話に慣れてないのが当たり前の時期。まだ、ミルクや母乳のリズムが整っていない方もいらっしゃいますよね。なので、生活リズムを合わせなきゃ! と気にしすぎなくて大丈夫ですよ。

それでも、少しでも安心できるように、撮影がうまくいく可能性が高くなるポイントもいくつかお伝えしますね。

撮影がうまく行くポイント3つ

1.撮影前の準備〜授乳〜

まずは撮影前の授乳について。どのタイミングで授乳をしておくとよいかフォトグラファーと相談してもらい、撮影が始まる時に赤ちゃんがおなかが満たされているとスムーズに撮影できることが多いです。ちなみに、赤ちゃんの消化時間はミルクか母乳かによって異なります。ミルクは大体3時間、母乳は90分程度です。

2.撮影前の準備〜お部屋の温度〜

次に室温について。病院の新生児室は、大体27度ぐらいに設定されています。赤ちゃんが裸になる撮影の時はお部屋を暖かくしてください。逆に、おくるみを何重か巻く撮影の時は裸の時より室温を下げるなどの調整が必要です。フォトグラファーと相談しながら調整してください。ただ、あまり数字にこだわりすぎず、赤ちゃんのコンディションに合わせることが大切です。赤ちゃんの足の裏が熱い時には室温が高いサイン。赤ちゃんのお顔の色や、手足の温度をフォトグラファーと確認しながら室温を調節するとよいですよ。

3.撮影前の準備〜寝かしつけ〜

赤ちゃんは環境の変化に敏感なので、周りがソワソワしていると落ち着かなくなることがあります。撮影が楽しみな気持ちもとてもよくわかるので、当日は楽しみつつも、赤ちゃんと過ごすいつもの日常を意識して過ごすといいでしょう。リラックスしていつもの状態で撮影まで過ごしていただけると、赤ちゃんのリラックスにも繋がりますよ。
また、赤ちゃんが寝入りはじめてからぐっすり眠るまでに、10分以上かかります。眠り始めたらすぐに置くのではなく、少し時間をかけてゆっくり寝かしつけてあげるといいでしょう。

体調が不安だけど、撮影したいママへ

「自身の体調が不安……でも、どうしても撮影したい」という方もいらっしゃるはず。ママの気持ちに寄り添うアドバイスをいただきました。

Q.産後、自分自身の心身に余裕があるか不安です。産後は体調が優れない…でも、どうしても撮りたいと思ってしまいます。

いま、このコメントを読んでくださっている方も、体調が辛いなか一生懸命、わが子のために調べているママかもしれませんね。とても頑張っていますね。少しでも寄り添えるように3つのアドバイスを送ります。

ママへの3つのアドバイス

1.ママの体調〜身体の状態について〜

まず、産後のご自身の身体がどんな状態か知ってほしいなと思います。ママの身体は出産後2日目が一番、貧血が強い時期。その後、少しずつ回復していく時期に入るのですが、なかには、しばらく貧血が残っている方もいらっしゃいます。ニューボーンフォトの撮影をする時期はまとまった睡眠も取りにくいなか、慣れない赤ちゃんのお世話もあり、こころもからだも緊張状態が続いている時期といえるでしょう。妊娠前の生活とは全く違った生活をしていますよね。それでも、大事な赤ちゃんを守ろうと一生懸命な時期。撮影中はご無理をなさらず、楽な姿勢で赤ちゃんの撮影を見守ってくださいね。

2.ママの体調〜心の状態について〜

気持ちの面について。ニューボーンフォトの撮影だけに限らず、きっとママとして「私がこれをやらなきゃ! 自分が頑張らなきゃ」という気持ちになりますよね。産後はホルモンバランスが崩れ、アドレナリンがたくさん出ているので頑張れちゃうことがあるんです。私自身も、助産師として産後に頑張りすぎちゃうお母さんたちを、たくさん見てきました。頑張りすぎて、1ヶ月検診をすぎると、無理が祟って体調や気持ちに症状が出る方もいらっしゃいます。赤ちゃんが寝ている時にはママも横になるなど、休めるタイミングでは休息をとるようにして、無理はしないでねと伝えたいです。

3.撮影中はゆったりリラックスして過ごしてOK

心と体が休まるときって、産後はなかなかないかもしれません。でも、ニューボーンフォトを撮影する時には、ママが「あれをやらなきゃ! これやらなきゃ!」と思わなくていいんです。撮影中もフォトグラファーに申し訳ないと思わず、横になって休んだり、座ったりしてゆったり過ごしていただけたらと思います。ママが慣れた環境で穏やかに過ごしながら、リラックスして撮影時間を笑顔で過ごせる。これが一番だと思います。

最後に先生からママへのメッセージ

ニューボーンフォトは、その時にしか撮れない写真です。後から「撮りたかったな」と後悔しても、撮影できないものなので、少しでも撮影したい気持ちがあるならおすすめしたいですね。撮影体験自体もパパとママの思い出になりますし、「あぁ、こんなに可愛かったんだな」と思い出して、幸せな気持ちにもなれます。また成長した赤ちゃんが写真を見た時に『こんなに愛されているんだ』と感じ、親子の絆も深めてくれると思います。だからニューボーンフォトが気になっているならば、撮影してほしいなと思うんです。他の人がどう思うかではなく、ママとパパ自身の気持ちを一番大切にしてほしいです。

新生児期って、本当にあっという間に過ぎていってしまうから。写真をたくさん撮影してあげるといいと思います。「毎日違ったね」「こんなふうに過ごしていたね」といつか赤ちゃんと振り返ることができます。家族の大切な記念になりますよ。


村上先生、ありがとうございました!

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