子供の成長を祝う大切な儀式の七五三。準備が整ってきたところでふと、「そういえば、神社とお寺、どちらにお参りすればいいの?」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
初詣は神社もお寺も参拝しますが、七五三となると果たしてどうなの?そんな疑問を解決します!
目次
まずは七五三について再確認しよう
子供の成長を記念する大きなイベントの七五三ですが、「どこにお参りすべきか」で迷われる方も多いようです。そんなときはまず「七五三の原点」に戻ってみましょう。
七五三は、もともと「氏神様に子供の成長を感謝し、加護を祈る」というのが通例でした。しかし、最近では「感謝し、加護を祈る」相手は神様だけでなく、仏様、ご先祖様……などとさまざまです。
「成長を感謝し、加護を祈るためにお参りする」という点から考えると、しきたりだけにこだわらず「自分たちが感謝と加護を祈りたいところ」に参拝することが大切です。
参拝先を迷っている方は、自分たちはどこに感謝をしたいのか、家族で相談してみましょう。
神社での七五三参りの作法と流れ
神社に参拝すると決めた方向けに、神社で七五三のお参りをするときの作法と流れをご説明します。
お参りの作法・流れ
【1】まず、神社の敷地内では静かにしましょう。参道は真ん中を避け、端のほうをゆっくりと歩きます(真ん中は神様が通るので空けておきます)
【2】鳥居の前でいったん止まって服装を整え、背筋を伸ばして一礼します。鳥居から先は神様の領域なので、厳かな気持ちで歩きましょう。
【3】次に手水舎(ちょうずや)で手と口を清め、本殿に向かいます。本殿に着いたら、会釈をしてお賽銭を入れ「二礼・二拍手・一礼」の作法でお参りをし、会釈をします。
【4】帰りも行きと同じように参道の端のほうを静かに歩いて戻り、鳥居のところで振り返り、再度一礼して帰りましょう。
神社でご祈祷を受ける場合の準備
七五三のご祈祷を受ける場合にはご祝儀袋を準備します。表には「初穂料(はつほりょう)」や「玉串料(たまぐしりょう)」と書き、その下に子供の名前を記載しましょう。
当日、受付で用紙に必要事項を記入し、ご祝儀袋も神社の方に渡します。ご祈祷の流れは神社によって異なるようですが、ご祈祷中の作法はていねいに説明してもらえるので、よく聞いておきましょう。
お寺での七五三参りの作法と流れ
お寺に七五三参りに行くと決めた方は、まずは参拝したいお寺に七五三の参拝が可能かどうか、日程を含めて確認してみましょう。大きなお寺だと予約不要でお参りできるようですが、日によって行事が入っていたりすると難しいこともあるようです。
お参りの作法・流れ
【1】お寺では、まず山門前で一礼または合掌します。山門のところに敷居がある場合、踏まずにまたぎましょう。
【2】手水場があれば神社と同じように手と口を清めます。
【3】本堂近くにお線香を焚く香炉があれば、お線香を焚き、その煙を身体にあてて清めましょう。
【4】ろうそくで灯明するところがあれば、そちらにろうそくを捧げると仏様に喜んでいただけるでしょう。
【5】本堂でお賽銭を入れ、両手を合わせて頭を下げ、静かに祈ります(※このとき柏手を打たないよう注意しましょう)
お寺でご祈祷を受ける場合の準備
ご祈祷してもらう場合、神社と同じようにご祝儀袋を準備します。ただし、表には「御布施(おふせ)」と書いてください。子供の名前は「御布施」と書いた下に書きます。
当日、受付で用紙に必要事項を記載し、ご祝儀袋といっしょにお寺の方に渡し、案内に従ってください。
参拝先を選ぶポイントと注意点
ここで参拝先を選ぶ際のポイントをまとめておきましょう。
- 子供の成長を感謝したいところを選ぶ
家族に縁のある場所や、思い出のある場所だと喜びも増すでしょう。 - 参拝に行きやすいか、子供に無理がかからないかを確認する
着物で七五三をする場合、長時間の移動をすると子供が疲れてしまうので注意です。 - 参拝者全員が納得できるところを選ぶ
事前に相談をしておくことで、参加者全員が楽しめるお参りになりますよ。
特に両親・義両親を招く場合、「七五三は当然神社に参拝」と思っている方も多いようです。神社以外へのお参りをする際には、事前に連絡をして納得してもらうようにしましょう。
【番外編】教会でも七五三のお参りができる!?
七五三の参拝先を神社・お寺に絞って説明しましたが、「感謝を伝える先」が「教会」という方もいらっしゃると思います。
そんな方は、教会での七五三の礼拝を検討してみてはいかがでしょうか。「え、教会で七五三!?」と驚かれた方もいらっしゃると思いますが、実は教会でも七五三のお祝いをしてくれるところがあるのです。
ただし、一般の方向けというよりは教会員向けのようなので、希望される方はご自分が会員になっている教会に問い合わせをしてみてくださいね(教会での七五三でも、千歳飴をもらえるところがあるようです)
【まとめ】お祝いと感謝の気持ちを忘れず、ステキな七五三を!
時代や信仰が違っても、子供の健康と健やかな成長を願う親心は変わらないもの。まずは無事に七五三の年齢を迎えられたことを感謝し、親戚などと共にお祝いしながら、記念撮影や食事などのイベントも楽しみましょう。