安心して赤ちゃんを迎えるために。妊娠・出産時に利用できる「金銭面の支援制度」まとめ

「妊娠・出産はお金がかかる」というイメージをお持ちの方は多いのではないでしょうか。

たしかに、妊婦健診の受診料、出産時の病院費用、産後の費用など、必要なお金は多岐にわたります。ですが、「妊娠・出産の際に受け取れるお金」も実はたくさんあるんです。

妊娠・出産は、人生で最も大きなライフイベントのひとつです。金銭的な不安を解消しておくことで、落ちついて臨みましょう!

(※記事の内容は2016年6月15日時点でのものです。念のため、ご自身でもご確認ください)

「妊婦健診」には公費の補助が。一時保育のクーポン券などがもらえる場合も

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妊婦健診で使える「受診券」とは?

体重・血圧の測定、尿検査などで胎児の状態を確認する「妊婦健診」。

以前は全額自己負担でしたが、現在は国から自治体に「妊婦健診のための助成金」が出されていることから、妊婦健診時に利用できる「受診券(妊婦健康診査の受診票)」が配布されるようになりました 1。この受診券を利用することで、受診料を抑えることができます。

一般的には、母子手帳を受け取る際に14回分の受診券が配布される自治体が多いようです。受診券では「体重・血圧測定」「尿検査」など、基本的な健診の部分をまかなうことができます 2

妊婦健診は自費診療のため、基本健診であれば、通常1回あたり5,000円〜8,000円ほどかかります。受診券では、そのうちの数千円分の補助を受けることができます(補助金額は自治体によって異なります) 3。また、自治体によっては「妊娠後期の超音波(エコー)検査」などの検査でも補助を受けられるようです。

一時保育などに使えるクーポンも?

また、自治体によっては「子育て応援券」などの名称で、一時保育や家事支援などに利用できるクーポン券を配布している場合もあります 4お住まいの自治体に問い合わせてみましょう!

出産時にはどんな補助制度がある? 通常分娩/帝王切開の場合

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出産費用で焦らなくても大丈夫!「直接支払制度」を活用しよう

出産時に一番心配なのは入院費用。自然分娩の場合、健康保険は適用されないため、一般的には40~70万円程度かかります 5以前は「出産後に健康保険組合に申請すると『出産育児一時金(子ども1人につき通常42万円)』が支払われる」という仕組みだったため、出産前に出産費用を準備しておく必要がありました 6

しかし、現在は「直接支払制度」または「受取代理制度」が導入されたため、負担がかなり軽減されました。これらの制度を利用すると「退院時に、出産育児一時金の42万円を超過した分のみ」を支払うだけで済むのです。もちろんいままで通り、出産後に申請して受け取ることもできます 7

た、出産費用が出産育児一時金の42万円未満だった場合は、差額分を後から申請して受け取ることができます 8

帝王切開の場合に利用できる「高額療養費制度」

帝王切開となった場合には、手術代など一部の費用が健康保険の適用範囲となります 9。その場合、「高額療養費制度」も同時に適用されるため、健康保険組合に事前に申請(事前認定)しておけば、退院時の支払いは、自己負担限度額までの金額となります 10

さらに、個人で医療保険に加入している場合は保険金を受け取れる場合もあるので、忘れずに確認しましょう 11

産休・育休中は産休手当・育休手当の支給とともに、社会保険料も免除される

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産休・育休に入った月から、終了日の翌日の月の前月まで(終了日が月の末日の場合は終了月)は、社会保険料が免除されます 12なお、「出産手当金」は健康保険から、「育児休業給付金」は雇用保険からそれぞれ支給されるもので、会社の負担ではありません 13

なお、企業によってはこうした手当とは別に給与が支払われる場合もありますが、通常は無給の場合が多いようです。

育児休業給付金は最長1歳6か月まで受給することができ、6ヶ月までは給与の67%、それ以降は給与の50%を受け取ることができます 14。有期雇用契約でも条件を満たせば支給されるので、派遣やパートの場合も確認してみましょう。

児童手当は中学卒業までもらえる

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子どもがいる家庭に支給される「児童手当」。

2016年6月15日時点では、「扶養親族が3人で、控除前の年収が960万円未満」であれば、下記の金額を児童手当として受けとることができます。

  • 0~3歳未満: 一律15,000円
  • 3歳~小学校修了まで: 10,000円(第3子以降は15,000円)
  • 中学生: 一律10,000円

(出典: 内閣府「平成28年度における児童手当制度について」

支給月は2月・6月・10月で、4か月分がまとめて支給されます 15。また、ひとり親家庭の場合には「児童扶養手当」という制度を活用することができます。

自治体や企業によっては独自の支援も!

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第4子以降は100万円を支給!太っ腹な支援制度

自治体によっては、出産時に「祝い金」を支給しているところがあります。

たとえば、岡山県高梁市や宮崎県椎葉村では第4子以降100万円が支給されるそうです 16。また、条件を満たした子育て世帯に住居費用の助成を行っている自治体もあります 17

自治体のサイトや役所の掲示板などに意外なお得情報が掲載されている場合もあるので。ぜひチェックしてみましょう!

企業によって違う福利厚生。よく調べておきましょう

出産時に祝い金を支給したり、扶養手当を支給する企業もあります。会社既定の出産祝い金の相場は1万円程度が多いものの、10万円以上という企業もあるようです 18。会社の福利厚生もよく調べておきたいですね。

【まとめ】積極的な情報収集で、金銭面の不安を解消しよう!

妊娠・出産、そして長い育児期間中には、さまざまなお金がかかります。しかし、少子化の進む近年は特に、国・自治体・企業による支援も積極的に行われているのです。

実際に補助を受けてみると、子育てにかかる費用が心配していたほどの負担ではなく、ホッと胸をなでおろすことも多いものですよ。

情報を積極的に集めて賢くお金を受け取り、余裕が出た分は家族の思い出作りなどにも活用したいですね!

Notes:

  1. All About 「妊婦検診助成金とは?」を参照
  2. 東京都福祉保健局 公式サイトを参照
  3. 東京都福祉保健局 公式サイトを参照
  4. 東京都杉並区 公式サイトを参照
  5. All About 「自然分娩・帝王切開・無痛分娩…出産費用はいくら?」を参照
  6. 全国健康保険協会公式サイト、厚生労働省「『出産育児一時金等の医療機関等への直接支払制度』実施要綱」を参照
  7. 全国健康保険協会 公式サイトを参照
  8. 全国健康保険協会 公式サイトを参照
  9. 全国健康保険協会 公式サイトを参照
  10. 帝王切開ナビを参照
  11. All About 「出産費用は医療保険でまかなえる?」を参照
  12. 日本年金機構 公式サイト「産前産後休業保険料免除制度」「育児休業保険料免除制度」を参照
  13. 全国健康保険協会公式サイトハローワークインターネットサービスを参照
  14. ハローワークインターネットサービスを参照
  15. 内閣府 「平成28年度における児童手当制度について」を参照
  16. 岡山県高梁市公式サイト、宮崎県椎葉村公式サイトを参照
  17. 一般社団法人 移住・交流推進機構「知らないと損する 全国自治体支援制度」を参照
  18. 企業実務オンラインを参照

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