「ニューボーンフォト」とは、生まれたばかりの新生児期の赤ちゃんを撮影した写真のことをいいます。そのニューボーンフォトに欠かせないアイテムといえば、「おくるみ」ですよね。
今回は、そんな簡単にできるおくるみの巻き方や注意点、ニューボーンフォトにおすすめな巻き方や種類について解説します。
目次
おくるみとは?
おくるみとは、授乳や寝かしつけ、外出時などに赤ちゃんを包む大判サイズの布のことです。おくるみで赤ちゃんを包むと手足が固定され、赤ちゃんが安心するといわれています。
また、おくるみで包むことによって、首が据わっていない赤ちゃんでも抱っこしやすかったり、体温調節がしやすかったりするメリットもあるため、「おくるみ=赤ちゃんのいる家庭の必須アイテム」といえるでしょう。何枚あっても困らないので、出産祝いにも人気があります。
そんなおくるみは、生後3週間頃までに撮影するニューボーンフォト(新生児写真)の衣装として使われることも増えています。おくるみの効果で赤ちゃんは安心してすやすや眠るので、赤ちゃんへの負担が少ない状態で撮影ができるのです。
月齢ごとに巻き方が違うってホント?
ひと口に「おくるみを巻く」といっても、赤ちゃんの月齢によって巻き方が違うことをご存じでしょうか?ここからは、月齢に合わせたおくるみの巻き方を解説します。
新生児~3カ月
産まれて間もない赤ちゃんは、お腹の中にいるときと同じように体を丸めると安心するといわれています。そのため、おくるみを使う際は体をしっかり包む巻き方がおすすめです。
また、おくるみで体を包むことによって、原始反射の1つ「モロー反射(赤ちゃんが急に両手を上げてびくっとする動作)」を避けられるので、赤ちゃんの安眠効果にも期待ができます。
3~4カ月
3~4カ月くらいの赤ちゃんは、指しゃぶりをしたり、物を掴んだりと手を動かすようになります。そのため、この月齢の赤ちゃんには手の動きを妨げない巻き方がおすすめです。
全身を巻くのではなく、腕をおくるみから出してあげるとよいでしょう。
5カ月~
生後5カ月頃になると、寝返りをする赤ちゃんも増えてきます。動きも活発になるため、おくるみを巻いても外れてしまうかもしれません。そのため、5カ月を過ぎた赤ちゃんには、手足を動かせるベビースリーパーが人気です。
簡単にできる!おくるみの巻き方
おくるみには、正方形や長方形、フード付きなどいろいろな種類があり、巻き方もさまざまです。ここからは、基本的なおくるみの巻き方の手順を紹介します。コツさえつかめば誰でも簡単にできるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
新生児におすすめ!【基本巻き】
基本巻きとは、赤ちゃんの体を全ておくるみで包み込む巻き方です。
- おくるみをひし形にして床に置きます。
頭の部分の布は赤ちゃんの首の高さで内側に折り込みます。
おくるみの上に赤ちゃんを寝かせたら、赤ちゃんの右腕(向かって左の腕)を真っすぐにした状態で、向かって左側からおくるみを巻きます。
余った布は、赤ちゃんの脇の下から背中の下に巻き込みます。 - 足元の布を、赤ちゃんの足に負担を掛けないようふんわりと折り、赤ちゃんの首元に差し込みます。
- 赤ちゃんの左腕(向かって右の腕)を真っすぐにし、右側からおくるみを巻きます。余った布を赤ちゃんの背中に巻き込めば、基本巻きの完成です。
安眠効果に期待できる【おひな巻き】
おひな巻きとは、基本巻きよりも赤ちゃんの手足がしっかりと固定される巻き方です。基本巻きと同じく、新生児におすすめな巻き方です。
- おくるみを四角形にして床に置きます。
おくるみから赤ちゃんの頭が出るような高さで、赤ちゃんを寝かせます。 - 向かって左側の布を斜めに折り、反対側も同様に折ります。
赤ちゃんの頭を頂点にして、三角形をつくるようなイメージです(おひなさまの台形のようにも見えますね)。 - 赤ちゃんの腕を真っすぐにした状態で、向かって左下の布を赤ちゃんの左肩(向かって右の肩)に差し込みます。
赤ちゃんの足は、クロスにするか足裏を合わせるようにして開きます。 - 同様に、向かって右下の布を赤ちゃんの右肩(向かって左の肩)に差し込めば、おひな巻きの完成です。
腕を固定しない【半ぐるみ巻き】
半ぐるみ巻きとは、両腕を固定しない巻き方のことです。動きが活発になる3ヶ月以降の赤ちゃんに最適です。
両腕を出すところ以外は、基本巻きと同じ巻き方になります。
または、最初に足を包んで左右に巻くことも可能です。その場合は以下のような手順になります。
- おくるみをひし形にして床に置きます。
頭部分の布は、赤ちゃんの脇の高さで内側に折り込みます。
おくるみの上に赤ちゃんを寝かせて、足元の布を、赤ちゃんの足に負担を掛けないようふんわりと折ります。
余った布は、赤ちゃんの脇の高さで外側に折ります。 - 向かって左側からおくるみを巻きます。
- 同様に右側からおくるみを巻いて、余った布を赤ちゃんの背中に巻き込めば、半ぐるみ巻きの完成です。
セルフでおくるみを巻くときのコツ・注意点
手のひらが入るくらいの強さを目安に
セルフでおくるみを巻くときは、赤ちゃんの呼吸が通常通りできているかを確認しながらぴったりと巻いていきます。巻き方が緩いと赤ちゃんの体を固定できないため、緩すぎず、きつすぎない巻き方を意識することが大切です。
具体的には、おくるみと赤ちゃんとの間に、手のひらが入るくらいの強さを目安にします。くれぐれも布が赤ちゃんの顔にかからないよう、気をつけましょう。
また、基本巻きやおひな巻きでは、赤ちゃんの腕を真っすぐにしてから巻きます。その際、足や首は固定しないよう注意が必要です。足はクロスにするか、足裏を合わせるようにして開いてからおくるみで包みます。そうすることで、赤ちゃんの足に負担をかけずにおくるみを巻くことが可能です。
室温や湿度にも気をつけて
おくるみを巻いた後は、赤ちゃんを放置せず、赤ちゃんの様子観察を続けましょう。室内が暑すぎないか、おくるみの中が蒸れていないか、室温や湿度にも気を配ります。赤ちゃんの体が程よく温まっているくらいの室温が快適な温度です。
赤ちゃんが眠りから覚めたら、おくるみを解いてあげましょう。一方、月齢の進んだ赤ちゃんは、足を動かすことができない基本巻きやおひな巻きを嫌がる傾向があります。その場合は、半ぐるみ巻きにしたり、スリーパーを着せたりするなど成長に合わせた対応が必要です。
ニューボーンフォトにおすすめなおくるみの巻き方・種類は?
おすすめの巻き方は「おひな巻き」
ニューボーンフォトといえば、赤ちゃんをおくるみで巻いた写真が定番です。セルフで巻いて撮影するなら、新生児に最適な「基本巻き」と「おひな巻き」がおすすめです。
なかでも、足まですっぽりと包んだ「おひな巻き」は、簡単でありながら赤ちゃんらしいと人気があります。おひな巻きの基本の巻き方に沿って優しくぐるぐると巻いていくと、まんまるでかわいらしい姿に仕上がりますよ。
また、一般的なおくるみの巻き方としてはあまり馴染みがないかもしれませんが、上の写真のような巻き方もニューボーンフォトでは人気です。
ニューボーンフォト撮影用に販売されているような、十分な長さのある伸縮性の高い布やベビーラップを使うと、きれいに巻くことができるでしょう。
おくるみを包むのに慣れてきたら、定番の巻き方にアレンジを加えても良いでしょう。こちらは、手と足を出しておひな巻きで包んだ赤ちゃんの写真です。ニューボーンフォトでは今しか見れない赤ちゃんの姿をたくさん残したいですよね。このように、小さな手足を出した巻き方もおすすめです。
ワンカラーのおくるみが人気
ニューボーンフォトに使用するおくるみは、柄物ではなくワンカラーのものが人気です。柄がないことで、赤ちゃんの小ささや柔らかい肌質がより鮮明に写ります。
おくるみのカラーは、赤ちゃんの柔らかいイメージにぴったりのパステルカラーはもちろん、写真映えするビビットカラーも人気です。
おくるみは代用できる?
おくるみがないときは、大きめのバスタオルやブランケットなどで代用できます。お昼寝時の肌掛けにしたり、ベビーカーに乗るときのひざ掛けにしたりと、赤ちゃんの成長に合わせて長く使えるものがおすすめです。
ただし、代用品のサイズや素材によっては、”まんまるなおひな巻き”などの理想のイメージに近づけるのは難しい場合があります。
仕上がりにこだわるなら、ニューボーンフォト撮影用のベビーラップやおくるみを使うのがおすすめです。
代用品をおくるみとして使用する場合は、素材にもこだわりましょう。たとえば、
- 春から夏の時期は、タオル素材やガーゼ素材など蒸れにくく汗を吸いやすい生地がおすすめです。汗をかきやすく、体温調節が苦手な赤ちゃんも快適に過ごせます。
- 一方、寒くなる秋冬は、フリース素材やウール素材のものが人気です。赤ちゃんの肌に触れるものなので、肌さわりが良く軽いものを選ぶとよいでしょう。
【まとめ】おくるみを巻いてニューボーンフォトを撮ろう!
ニューボーンフォトは、一生のうち新生児のときにしか撮れない貴重な写真です。そのため、赤ちゃんが成長してから「ニューボーンフォトを撮っておけばよかった…」と思っても、撮り直すことができません。
ふにゃふにゃした生まれたての赤ちゃんらしさを写真に残すなら、おくるみを用いたニューボーンフォトがおすすめです。おくるみの巻き方を覚えて、ぜひ撮影してみてくださいね。
「おくるみの用意や巻き方を覚えるのが大変…」
「やっぱりプロのカメラマンに素敵な写真を撮ってもらいたい!」
という方は、ご自宅で出張カメラマンに撮影してもらうのもおすすめです。
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