地下翔平
2016年よりfotowaに参加。自衛隊勤務を経て、写真館で撮影の腕を磨きフリーの出張カメラマンとして独立。fotowaでは七五三やマタニティフォト、ニューボーンフォトなど幅広いジャンルで活躍する人気のフォトグラファー。若々しい感性と確かな技術によって撮影される、鮮やかでドラマチックな写真が支持されている。
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目次
スタジオでは写真の技術だけでなく、子供のあやし方やコミュニケーションも鍛えられました
自衛隊を経てカメラマンになるという、異色の経歴をお持ちの地下さん。
プロカメラマンになることは、以前からの夢だったのですか?
はい、高校の時から写真が好きで「写真を仕事にしたい」と考えていました。
高校卒業後の進路を考えるとき、父が自衛官なので、自衛隊が候補に挙がったのはとても自然なことだったんです。
入隊後、知り合いからの紹介で写真館に勤める方を紹介してもらい、土日に写真館で勉強させてもらっていました。
次第にカメラマンになりたいという気持ちが強くなり「本格的に撮影を学びたい」と、お手伝いに行っていた写真館に相談すると
ウェディングや七五三などをメインに撮影する別のスタジオを紹介いただき、転職しました。
本気で修行するために転職したので気づきませんでしたが、そういえば最初から課題のハードルが高かったです。
修行に来る前に「5人の女の子を撮影して来て」と言われました。
これまで風景しか撮っていなかった素人の僕にとっては、撮影させてくれる女性を探すのも一苦労でした。
後から聞くと、女性の撮影は技術が必要なので、撮影の腕を磨くための課題だったそうですが(笑)
このスタジオでの学びは今も大変役に立っています。
修行先のスタジオでは主に写真の技術を磨かれたのですか?
写真の技術を磨いたのはもちろんですが「ホスピタリティのある接客」や「コミュニケーション」、「子供のあやし方」がとても勉強になりました。
社長がよく「プロカメラマンとして写真が上手いのは当たり前。写真だけが上手い人になるのか?写真だけでなく会話で楽しませたり、楽しい撮影を提供できるなど ”プラスα” のある人になるか?」と話していて、僕は今もこの考え方を大事にしています。
接客やコミュニケーションはお客様との会話で身に付けました。
スタジオ撮影は、衣装替えやセット変更などの空き時間があります。
撮影の合間もただお待たせするのではなく楽しんでいただこうと、ご家族の皆さんと会話するようにしていました。
おばあちゃん、おじいちゃん、お父さん、お母さん、それぞれ話す内容が変わるので、その人に応じた話題を自然と出せるようになりました。
それから、子供のあやし方。
スタジオでは1日15件くらい撮影するので、子供の年齢やタイプに合ったあやし方の引き出しが増えました。
撮影前に、まずはお子様を楽しませて笑顔を引き出していきます。
1歳くらいなら、音を鳴らしたり、いないいないばあっ!。
男の子だったら面白い言葉とか、質問の答えをわざと聞き間違ったり、面白いキャラクターを演じて笑わせたり。
動物の鳴きまねとかもよく笑ってくれます!
子供たちの笑顔ってとてもパワーがあって、わが子が笑っている姿をみて、寡黙なお父さんも心を開いてくれたりするんですよ。
地下さんの撮影に同行しましたが、お子様の対応が本当に素晴らしかったです。
出張撮影は自然な表情を残せるのが魅力のひとつですが、やっぱり「笑わせたい」ですか?
必ずしも笑顔になる必要はないと思っていますが「笑顔の写真は、ぜひ残してほしい」と考えているんです。
普段笑わないお父さんが写真で笑顔だと「笑っている!?」と嬉しくなりますよね。
僕の父も普段は絶対笑わないタイプなのですが、アルバムとかで笑顔を見ると「おお!」と思います。
あとになって振り返れることが写真のいいところ。「家族が笑っている写真を見られるのって素敵ですよね。
それから、お子様に笑ってもらえると「「あ、心を開いてくれたかな?」と感じるんです。
一度笑ってくれると、打ち解けてハイタッチしに来てくれたりとかするのがとても嬉しくて、
やりがいを感じますし、疲れも吹き飛んでしまいます(笑)
神社で好きな石を拾っている姿とか、公園で遊びに集中している顔とか、笑顔でなくても良い表情はたくさんあります!
自然な姿も笑顔も、たくさん撮影したいと思っています。
独立するにあたって、スタジオカメラマンではなく出張撮影を選んだのはなぜでしょうか?
1つ目は、ロケーション撮影が好きだったから。
休日に「スタジオのカメラ使っていいから練習してきていいよ」と言われていたので、カメラを借りて外で撮影をしていました。
近くの公園や湘南の海などで撮影する機会を通じて、出張撮影(ロケーション撮影)がいいなと思ったんです。
もともと色んなところへ出かけるのが好きだった、というのもあります。
2つ目は、お客様の「お出迎えから、お見送りまで」担当したかったから。
スタジオでは一時間単位でお客様のご予約が入っていますので、
撮影を担当していると、お客様の「お出迎えから、お見送りまで」は担当できないんですね。
せっかく出会ったお客様なので、撮影だけではなく最後まで対応したかったのも理由の一つです。
愛情あふれるご家庭の「あたたかさ」を写真で表現したい
fotowaで活動するきっかけと、注力しているジャンルを教えてください。
出張撮影で独立しようとするタイミングでfotowaを知りました。
まだサービスが始まる前で、フォトグラファーの登録を募集している段階でした。
fotowaは七五三やお宮参りはじめあらゆるジャンルの出張撮影を予約できるサービスで、
僕がこれからやろうとしていることと同じだ!と思い、すぐ登録しました。
ご依頼の多いジャンルはお宮参りや七五三。
本当にたくさんの方にご予約いただいています。
他にも、1歳の家族写真や
マタニティフォト
ニューボーンフォトも最近ご依頼が増えてきました。
今後はフォトウェディングなどもチャレンジしていきたいです。
子供の撮影と違って、大人の撮影は純粋にカメラの腕が試されるので、撮影技術を発揮する機会だと思っています。
地下さんの写真のテイストを、ご自身で表現するとしたら?
「柔らかくふんわりした雰囲気」でしょうか。
家族写真を撮るご家庭には愛情があふれているので「家族のあたたかさ」を表現したいと思っています。
逆光の中で笑顔になってもらえると、とってもやわらかい雰囲気が出るので好きです。木や光もキラキラして綺麗ですよね。
スタジオのときはきっちりフォーマルに撮影していましたが、出張撮影ならではの固くない写真を撮りたいです。
あとは青空のショットも好きですね!
ポートフォリオによく載せている、この2つのご依頼が多いかもしれません。
お客様の「イメージ通り」に仕上げるために、どんな対策をされていますか?
お客様の持つイメージに合っているかどうかは、その場で撮影した写真をお見せして確認しながら進めます。
背景のボケ具合はどれくらいが好きですか?とか、空はどれくらい写しましょうか?などなど。
「お客様の好きな雰囲気で撮ることが大事」だと考えているので、その場でヒアリングも欠かしません。
それから、お母さんが赤ちゃんをあやしていると、抱っこで赤ちゃんの顔が隠れたり、髪が目にかかってしまうことがあります。
構図やロケーションはいいのに、肝心の被写体が残念…となるのはもったいないので、
撮影中に服装や髪型の乱れに気づいたらすぐ、お伝えするようにしています。
出張撮影自体を楽しんでいただくためにしている工夫はありますか?
安心して楽しんでいただくためには、事前のコミュニケーションも大事だと考えているので、
サイトのメッセージはまめに、丁寧にご連絡することを心掛けています。
当日は撮影に夢中になって無言にならないように、お話しながら撮影するようにしています。
子供の撮影では、お子様メインにお話して笑わせると、つられて家族みんなが笑顔になります!
例えば、お母さんに「お父さんは育児手伝ってくれますか?」と伺うと、あふれる想いを聞くことができます(笑)
ご自身のことを話していただいたり、話から次の話題を引き出して誘導すると、「その人本来の表情」がみえてきます。
いい表情を見つけたらすかさず「いい表情ですね!そのまま笑顔で撮らせてくださいね!」など声をかけて、撮影の雰囲気作りも大事にしています。
あと、お宮参りや七五三などのフォーマルな場では、お客様や場の雰囲気に合わせたテンションや口調でお話するように心がけています。
出張撮影に適したスポットだけでなく、子供が喜びそうな場所もおさえて、ロケーションをフル活用!
地下さんが思う「プロの出張カメラマンならではの技」とは?
初めて行く場所でも、撮影に最適なスポットを発見できることですね。
撮影前に下見とロケハンをするようにしていますが、短い時間で確実にロケーションの目星をつけることができます。
また、僕は撮影だけでなく、子供が好きそうなスポットもおさえています。
例えば…子供って水好きですよね!池にお魚がいたり、手水舎でおててを洗ったり。
喜びそうなスポットに撮影序盤に誘導して、テンションを上げてもらったりします。
子供の出張撮影に慣れたカメラマンでないと、ロケーションをフル活用することはできないと思います。
最後に、fotowaで出張撮影をご検討中の方へ、一言をお願いいたします。
素敵な写真を撮るために、まずは、撮影当日を楽しんでいただけるようにがんばっております!
不明な点や不安なことはお気軽にご相談くださいませ。一緒に楽しく撮影しながら思い出を作りましょう。